魚を焼く時、「皮から先に焼く」とか「いいや身から先に焼くんだ~」と口論になることがあります。
そもそも「海腹川背」という言葉は、焼き方のことを指しているのでしょうか?
この記事では、焼いた魚の盛り付けから逆算して、焼き方にどのような違いがあるのか考察します。
「海腹川背」は、日本料理における魚の盛り付け方を指す用語です。
海の魚は腹を、川の魚は背を前にして盛り付けるという意味合いを持ちます。
日本の伝統的な礼法では、左側が優位とされ、魚の頭は左側に配置されます。
盛り付けは「おいしそう」に見えることが最重要です
しかし、全ての魚に当てはまる訳でなく、大事なのは綺麗に盛り付けることです。
盛り付け(食べる)が「目的」で、焼き方は「手段」です
焼き魚の盛り付けは、見た目の美しさと食べやすさを考慮して行われます。
頭を向かって左に、海魚は腹を手前に、川魚は背を手前に盛り付けるのが基本です。
焼き方ではなく、皿への盛り付けですね
尾頭付きの焼き魚を盛り付ける際は、「海腹川背」の原則に従い、海魚は腹を、川魚は背を手前にして盛り付けることが基本です。
例外で、腹を手前にするため、カレイの頭は右を向きます
一夜干しなどの開いた焼き魚を盛り付ける際は、左に頭部側を置き、海魚は腹を、川魚は背を手前にして盛り付けることが基本です。
皮目、身側、どちらを面にするかは、地域や時代背景によって諸説あります。
私は個人的に、身から焼くので身が上です
三枚におろした左右の半身の場合、これまでの頭は左に置くことよりも、腹を手前に置く方を優先します。
半身の場合、頭部の位置よりも、腹と背の向きを優先します。
切り身の場合は、身の厚い方を左に向かわせ、皮目を上に置きます。
半身のイメージがちょっと、こんがらがります~
三枚におろして皮も剥いだものは、焼いて見栄えのいい方を面にします。
身の厚い方を、左に置くとキレイに映えます。
焼き魚の頭は左に、海魚は腹を、川魚は背を手前に盛り付ける、とわかりました。
では、この基本を前提に 、焼き方はどのように意識すればよいのでしょうか。
魚を焼く火の位置に、下火と上火があります。
火の位置の違いで、焼き方は変わるのでしょうか。
下火は、フライパンや七輪などで焼くケースです。
盛り付けをイメージして、盛り付けの表側から先に焼きます。
目的は美味しく食べることです
上火は、家庭用の魚焼きグリルや上火グリラーなどです。
魚の形状によって、盛り付けを意識しながら、焼く面の順番を変えます。
焼く面を、盛り付け側から焼くと返して裏を焼く間に、脂がたれて表が汚れてしまいます。
上火だと盛り付けて、綺麗に見える方が後ですね
「海腹川背」は、盛り付けにおいて頭を向かって左に、海魚は腹を手前に、川魚は背を手前に置くのが基本です。
これは、日本料理の伝統的な盛り付け方であり、美しい見た目と食べやすさを考慮したものです。
「海腹川背」の盛り付けから、逆算した焼き方が以下になります。
器に盛り付けた状態を、イメージして焼き上げると、綺麗に仕上がります。
プロはともかく、お家の場合、形式よりも酒の肴になる方が重要ですね~
目的:酒の肴
手段:釣った季節の魚達
Copyright © AZU. All rights reserved.