ヒラメは刺身で食べると上品で甘みがあり、釣り人にも“高級魚”として親しまれます。
ところが、煮付けにすると「固い」「パサつく」「味がしみない」と感じる人が多い魚でもあります。
これは、ヒラメ特有の“身の性質”と“調理方法の相性”が影響しています。
この記事では、生臭さの原因と下処理、フライパンでふっくら美味しく仕上げるコツを徹底解説。
そしてご家庭にあるフライパンだけで驚くほど美味しく作れる秘訣まで、余すことなくお伝えします。
これを読めば、あなたもヒラメの煮付けを安心して美味しく楽しめるようになるでしょう。
なぜ、あなたの作ったヒラメの煮付けは「まずい」と感じてしまうのでしょうか?
美味しくないと感じる煮付けには、共通するいくつかの原因があります。
多くの場合、その原因は複雑に絡み合っていますが、特に以下の3つのポイントが大きく影響していることがほとんどです。
煮魚の代表格であるカレイは、身が柔らかく水分が多いため、煮込んでもパサつきにくく、煮崩れしにくいという特性があります。
一方、ヒラメは極めて淡白で脂肪分が少なく非常に繊細な白身です。
身離れが良すぎるため、火を通しすぎると水分だけが抜け、硬くパサパサとした食感になってしまいます。
北海道漁業共同組合:ひらめの煮付け一般的な煮付けのように強めの火で長時間加熱すると、最悪の仕上がりになります。
ヒラメの身の特性から、火を通しすぎると身が固くなり、水分が抜けてパサつきます。
煮付けは、短時間で煮ること、そして身を乾燥させない工夫が必要不可欠です。
魚の生臭さの原因は、血合いや表面のぬめり、そして魚の内臓から出る水分です。
腹を開いて内臓を取り除いた後、骨に沿って残る黒っぽい血の塊(血合い)をきちんと取り除きます。
煮付け前に「霜降り」を行うのは、臭みの元や残ったウロコを熱湯で浮き上がらせ、冷水で洗い流し除去するためです。
煮魚の最も一般的な失敗の原因が、魚の下処理不足です。
「生臭い」「ウロコが口に残る」「内臓のような苦味がある」と感じるなら、このポイントを見直す必要があります。
ヒラメは特にデリケートなので、丁寧な処理が求められます。
Sakura's Recipes様
魚の生臭さの原因は、血合いや表面のぬめり、そして魚の内臓から出る水分です。
淡白な魚ほど、この臭みの元が残りやすい傾向にあります。
ヒレの近くは、ウロコが残りやすいので、両面念入りに取り除きます。
下処理後のヒラメの表面に軽く塩を振り、10分ほど置くことで、内部の余分な水分を浮き上がらせます。
塩の浸透圧の作用で水分とともに雑味、臭みを取り除く事ができます。
内部から出てきた水分は、拭き取るか、霜降りをして下処理は完了です。
魚の臭み消しと身の引き締めに欠かせないのが「霜降り」です。
この一手間が、煮付けの美味しさを格段にアップさせます。
この工程が、煮付けの味を大きく左右します。
「煮魚は難しそう」「専用の鍋がないから無理…」と諦めていたあなたも大丈夫!
ご家庭にあるフライパンを使えば、驚くほど手軽に、そして本格的な味わいのヒラメ煮付けを作ることができます。
フライパンは浅くて魚全体に熱が伝わりやすく、時短には最適です。
基本は【醤油1:みりん1:酒1:水(または出汁)3:砂糖0.5〜1】を基準にします。
フライパンは煮詰まりやすいので、水の量を少し多めにするか、煮詰まり具合を見ながら適宜水を足す準備をしておきましょう。
煮汁の風味を格段に向上させる、高品質な本みりん・料理酒の利用が、ワンランク上の仕上がりにステップアップしてくれます。
煮汁をフライパンに入れ、強火で一気に沸騰させます。
これにより、調味料のアルコール分が飛び、煮汁全体の風味が引き締まります。
煮汁が沸騰したら、下処理したヒラメを重ならないように並べ、弱火に落とします。
フライパンの場合も落とし蓋は必須です。
煮汁が全体に行き渡り、魚の表面が乾燥するのを防ぎます。
専用の落とし蓋がない場合は、アルミホイルやクッキングシートをフライパンの大きさに合わせて丸くカットし、真ん中に空気穴を開けて代用できます。
高級魚のヒラメは刺身のイメージが強い一方、「煮付けにしたらまずかった…」という声も少なくありません。
実際、ヒラメは煮付けで失敗すると パサつき・固さ・臭み・味が染みない といった問題が出やすい魚です。
しかし、ポイントを押さえれば、家庭でも上品でしっとりした美味しい煮付けに仕上がります。
まず「ヒラメの煮付けがまずく感じる最大の理由」は 下処理不足と火加減のミス。
ヒラメは血合いが多く、ぬめりも残りやすいため、臭みの原因になりがちです。また、身質がデリケートなので、煮すぎると一気に固くなります。
これを避けるために重要なのが以下の工程です。この作業だけで仕上がりの風味が大きく変わります。
煮付けの黄金比は 醤油1:みりん1:酒1:水(または出汁)3:砂糖0.5〜1 が扱いやすく、失敗しにくい配合です。
煮汁が沸騰したら、下処理したヒラメを重ならないように並べ、弱火に落とします。
落し蓋をして8〜10分を目安に、煮過ぎに注意が必要です。
ヒラメは刺身だけでなく、煮付けでも十分主役になれます。
「まずい」と感じた経験のある方も、原因を理解して調理すれば必ず美味しくなります。
釣り人こそ知っておくべき、ヒラメ料理の基本技術です。
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