「釣ったはいいけど、この丸アジって、正直まずいのでは…?」そんなふうに思ったこと、ありませんか?
市場ではあまり高値がつかず、「青アジは脂がなくて水っぽい」「刺身にしてもイマイチ」
なんて声もよく聞かれます。でも、ちょっと待ってください。
それ、本当に正しい評価でしょうか?実は、釣りたての丸アジは、ちょっとした下処理や調理法の工夫次第で、驚くほど美味しく食べられるんです。
この記事では、「丸(青)アジはまずい?」という素朴な疑問に、釣り人ならではの目線でしっかりお答えします。
刺身で楽しむための鮮度管理とレシピ、素材の旨味を引き出す塩焼きのコツ、さらに“まずい”と感じられがちな理由とその対策まで、実体験をもとに詳しくご紹介。
安くてよく釣れる魚こそ、上手に扱って“自分だけのごちそう”にする。そんな喜びを、ぜひ体感してみてください。
丸アジは、アジ科に属する海水魚で、真アジに最も似ている魚です。
真アジよりも、背部がやや青味がかるため「青アジ」とも呼ばれます。
丸アジは、真アジよりもやや沖合を好み、外洋性の強い回遊魚です。
体長 | 40cm前後まで成長 |
---|---|
体色 | 背はやや青緑色、腹は白銀色 |
体型 | 細長い円筒形 |
生息域 | 外洋に面した沿岸部 |
食性 | 小魚、甲殻類、プランクトン など |
特徴 | 尾柄部に小離鰭がある |
漢字 | 丸鰺 |
地方名 | アオアジ、ムロアジ、マル など |
丸アジ(青アジ)と真アジは、見た目、分類、市場価値などにいくつかの違いがあります。
真アジは体高があり、少し平たい印象を受けます。一方、丸アジは正面から見るとより丸く、スリムな印象です。
丸アジ | 真アジ | |
---|---|---|
分類 | アジ科ムロアジ属 | アジ科マアジ属 |
体長 | 40cm前後まで成長 | 50cm前後まで成長 |
体型 | 体高はやや低くほっそり | 体高があり左右に平たい |
生息域 | 外洋に面した沿岸部 | 沿岸の中・下層域 |
小離鰭 | ある | ない |
側線のカーブ | ゆるやか | 大きい |
ゼイゴ(稜鱗)の形状 | 後部から尾ビレ付近までの直線的 | エラから尾ビレまで途中で大きく湾曲 |
漢字 | 丸鰺 | 真鰺 |
丸アジ(青アジ)の旬は、一般的に脂がのって味が良くなる秋から冬にかけてとされています。
産卵期は地域によって違うが、春から夏とされています。産卵を終えて体力を回復し、再び脂を蓄え始めるため、身質も良くなり、旨味が増す傾向にあります。
旬の時期を意識して丸アジを狙ってみれば、きっと今までとは違う美味しさに出会えるはずです。
丸アジ(青アジ)は、一般的に真アジと比べて、味が劣ると言われることもありますが、鮮度が良く、旬の時期に適切な調理をすれば美味しい魚です。
「まずい」と言われる背景には、真アジとの味の違い、鮮度落ちの早さ、旬ではない時期の味の低下、取り扱いなどが複合的に影響していると考えられます。
真アジの味が落ちる、寒い時期に逆に味が良くなるので、季節に応じてアジの種類を選ぶのが良いかと思われます。
魚屋てっさん&うっちゃん様
丸アジは、釣りたてであれば刺身でも十分美味しく食べられる魚です。
釣れたら直ぐに中骨を切り血抜きして、海水氷で絞めます。
マルアジは血合いがやや多いため、丁寧に下処理をすることで美味しくいただけます。
丸アジは、塩焼きにすることでその持ち味がもっとも活かされる魚です。
脂が少ないぶん、焼き上がりはさっぱりと上品。皮の香ばしさと淡白な白身の相性がよく、お酒のつまみとして味わい深く食べれます。
下処理済みの身に、粗塩をふって1時間以上~数時間、寝かせるのがポイントです。
丸アジは南蛮漬けにすることで、青魚特有のクセが和らぎ、身もしっとり仕上がるため非常に美味しく食べられます。
脂が少ない魚体は、揚げて甘酢に漬け込む料理との相性が抜群です。
小ぶりのものは尾頭付きで、大きなものは三枚におろして調理します。
釣りのターゲットとしても身近な丸アジ(青アジ)。
中には「まずい」という声も聞かれますが、結論から言うと、旬の新鮮な丸アジは決してまずくありません!
むしろ、その身は上品な旨味を持ち、様々な料理で美味しくいただけます。
丸アジは、真アジに似た見た目ながら、分類上は別種で、体高が低くスリムな形状が特徴です。
体型が丸みを帯び、全体的に青みが強く、ゼイゴが体の後半部分にしかない、そして背ビレと尻ビレの後ろに小離鰭(しょうりき)という小さなヒレがあるのが大きな特徴です。
旬は秋から冬にかけて。夏に産卵を終えて体力を回復し、再び脂を蓄え始めるため、身質も良くなり、旨味が増す傾向にあります。
釣りたてであれば刺身でも十分美味しく食べられる魚です
釣れた丸アジをリリースする前に、あるいは「どうせ…」と諦めてしまう前に、ぜひ一度、試してみてください。
きっと、その美味しさに驚き、「丸アジ、最高!」と叫びたくなるはずです。
釣り人にとっては、数釣りが楽しめるうえ、持ち帰って食卓に出せるありがたいターゲット。
次に釣ったときは、ぜひ塩焼きや南蛮漬けで、その本当の味を確かめてみてください。
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