スーパーの鮮魚コーナーで、ひときわ安く売られている「浅羽(アサバ)カレイ」。
1切れ100円以下で買えることもあり、家計の強い味方に見えます。
しかし、いざ調理してみると「水っぽくて美味しくない」「身がグズグズに崩れた」
とガッカリした経験はありませんか?
実は、アサバカレイはちょっとした「下処理」の魔法をかけるだけで、劇的に美味しくなる魚なのです。
この記事では、「まずい」という評判を覆し、家族に「美味しい!」と言わせるためのプロのコツと絶品レシピを徹底解説します。
安くてお財布に優しい浅羽カレイですが、残念ながらネット上では「まずい」「臭い」「水っぽい」といったネガティブな評価を見かけることも事実です。
まずは浅羽カレイの特徴と、美味しくないと感じてしまう原因を正しく理解しましょう。
理由が分かれば、これからご紹介する「下処理」がいかに重要か、納得していただけるはずです。
北海道:北海道お魚図鑑 アサバガレイ「まずい」と言われる具体的な理由は、浅羽カレイが持つ肉質にあります。
他のカレイと比べて身が柔らかく水分が多いため、調理するとその水分が流れ出し、旨味が逃げてしまいがちです。
また、しっかり処理しないと、皮のぬめりや血合いが加熱時に強い臭みとなって現れます。これらが「水っぽくて臭い=まずい」という評価につながっているのです。
ネガティブな意見ばかり目につきますが、実は「浅羽カレイは安くて美味しい!」と評価する人も少なくありません。
その違いはどこにあるのでしょうか?それは、「鮮度」と「適切な調理法」を知っているかどうかです。
鮮度が抜群に良いものは刺身でも食べられますし、何より、この魚の特徴を理解して正しい下処理をすれば、ふわっとした柔らかい身はご馳走になります。
浅羽カレイを美味しく食べるために最も重要なのが、調理前のこの「下処理」。
「ちょっと面倒くさいな」と思うかもしれませんが、この一手間をかけるかどうかで、仕上がりの味に天と地ほどの差が出ます。
臭みの原因を元から断ち、水っぽい身をキュッと引き締めるための、テクニックを説明します。
おととチャンネル様
水っぽい浅羽カレイに最も効果的なのが「振り塩」です。調理する15分~30分前に、魚の両面に少し多めの塩を振っておきましょう。
浸透圧の効果で、魚の内部から余分な水分と一緒に、臭みの成分が外に出てきます。
これにより加熱時の旨味流出を防ぎ、煮付けにしても味がぼやけません。
煮付けにする場合に絶対に行ってほしいのが「霜降り(湯通し)」です。沸騰直前(約80度)のお湯に魚をさっとくぐらせ、すぐに冷水に取ります。
こうすることで、表面のたんぱく質が固まって旨味を閉じ込めると同時に、取り切れなかった細かいウロコやぬめり、血合いの汚れが白く浮き出て取れやすくなります。
この一手間で、仕上がりの臭みが全く違ってきます。
スーパーで売られている浅羽カレイは冷凍品も多く、その解凍方法によって仕上がりが大きく変わります。
急速解凍を避け、冷蔵庫でゆっくり戻すことでドリップ(旨味の流出)を最小限に抑えることができます。
また、解凍後の水気を丁寧に拭き取ることで臭みの発生を防げます。冷凍品でも正しく扱えば生魚と遜色のない味に仕上がります。
カレイ料理の定番といえば、やっぱり「煮付け」ですよね。
しかし、水分が多い浅羽カレイは、普通のカレイと同じように煮ると味が薄まったり、身がボロボロに崩れてしまったりと、意外と失敗しやすい魚でもあります。
そこで、水っぽさに負けないしっかりとした味付けの「黄金比率」と、きれいに仕上げるための調理器具の選び方をご紹介します。
浅羽カレイの煮付けで失敗しないコツは、「煮汁の水分を少なめにする」ことです。
加熱中に魚から水分が出てくるため、最初から普通の水加減で作ると味がぼやけてしまいます。
水は魚がひたひたになる量よりも少なくし、その分、酒や醤油などの調味料を少し濃いめに配合するのがポイントです。
身が柔らかく薄い浅羽カレイは、煮ている最中に鍋の中で動くとすぐに煮崩れてしまいます。
そこでおすすめなのが、鍋ではなく「フライパン」を使うことです。魚が重ならず、ぴったりと収まるサイズのフライパンを選びましょう。
そして必ず「落し蓋」をしてください。煮汁を対流させて全体に味が回り、魚が動くのを防いでくれるので、きれいに煮上がります。
「煮付けはちょっとハードルが高いかも…」「子供は魚の煮物が苦手で…」という方もご安心ください。
浅羽カレイは、煮付け以外にも美味しく食べる方法がたくさんあります。
特に、油を使った調理法は、浅羽カレイ特有の水っぽさをカバーし、臭みも気にならなくなるので非常におすすめです。
魚嫌いなお子様でもパクパク食べてくれるのが「唐揚げ」です。
浅羽カレイの水っぽさが、逆に「中はジューシー」という長所に変わります。
高温で揚げることで皮目の臭みも飛び、香ばしさが食欲をそそります。骨まで愛せる美味しさですよ。
クセが苦手な子どもでも食べやすく、大きな背骨も比較的簡単に取り除けるため、家族向けの料理にぴったり。
下味をはっきり付けることで旨味が増し、冷めても美味しいのでお弁当にも向いています。
小骨をしっかり2度揚げすることで、カルシウムも摂取できます。
下処理して水気を拭いたカレイに塩コショウをし、小麦粉を薄くはたいてバターで焼きます。
小麦粉の膜が旨味と水分を閉じ込め、バターのコクが淡白な身にリッチな味わいをプラスしてくれます。
仕上げに鍋肌から醤油をたらして焦がせば、バター醤油の香りがたまりません。ご飯にもパンにも合う一品です。
水っぽい身質も、粉を軽くまぶして焼くことで表面に香ばしさが生まれ、風味豊かな一品に仕上がります。
フライパンひとつで簡単に作れるため、夕飯の主菜としても手軽で人気の高い調理法です。
「浅羽カレイ、なんか『まずい』って聞くし…」そう思っていませんか?
スーパーでも安価で手に入る魚ですが、ネット上では「水っぽい」「臭い」という声もあり、どう料理しようか悩む方も多いようです。
実は浅羽カレイは「まずい」魚ではなく、その特徴を理解し、ちょっとした工夫をするだけで、絶品の食卓に変えることができるのです。
釣果を美味しく変える!劇的「3つの下処理」
浅羽カレイを美味しく食べるための最大のポイントは、この「水っぽさ」と「臭み」を徹底的に取り除く下処理にあります。
釣った魚を美味しくいただくために、面倒がらずに必ず実践しましょう。
浅羽カレイは身が薄いため、火を通す料理で旨さが際立つ魚です。特に相性で良いのが煮付け。
淡泊な味わいの身に、甘辛の煮汁がしっかり絡むことで、うま味が強調されます。
煮崩れしにくく扱いやすいのも魅力です。
身が柔らかい浅羽カレイは、鍋で煮ると煮崩れしやすいのが難点。そこでおすすめなのが、魚が重ならないサイズのフライパンを使うことです。
落し蓋をすることで、少ない煮汁でも全体に味が均一に染み渡り、魚が動くのを防いでくれます。
強火で煮立たせ、アクを取りながら中火で5~7分、煮汁を回しかけながら短時間で仕上げるのがポイントです。
「まずい」と敬遠されがちな浅羽カレイも、正しい下処理と調理法を知っていれば、食の楽しみをさらに広げてくれる素晴らしいターゲットです。
安価で手に入りやすい魚だからこそ、ご家庭で絶品の浅羽カレイ料理を味わってみてください。
きっとあなたの食卓の定番になるはずですよ!
Copyright © AZU. All rights reserved.