鳴門海峡の激流で育つ鯛には、まれに「鳴門骨」と呼ばれる骨のコブが現れることがあります。
縁起物ともされるこの特徴、一体なぜ、できるのでしょうか?
気持ち悪いと感じる人もいるけれど、その正体を知れば印象が変わるかも。
この記事では、釣り人ならではの視点で、鳴門骨の謎と魅力を深掘りします!
気になる方はぜひ記事をご覧ください。
鯛の「鳴門骨(なるとぼね)」とは、鯛の脊椎骨の一部に見られる骨の隆起(こぶ)のことを指します。
血管棘(けっかんきょく)が肥厚したもので、極まれに見られます。
初めて目にすると、驚くかもしれない、不思議な形状をしています。
※血管棘(けっかんきょく)とは、魚類の尾椎骨の下部にあるアーチ状の棘で、血管の通り道になっています
鳴門骨は、まれに見られる骨の隆起であり、食品衛生上の問題はありません。
見た目の特徴から「気持ち悪い」と感じる人もいますが、見慣れない形状に対する警戒心や先入観によるものです。
むしろ、天然の鯛が激しい潮流の中で生きてきた証であり、縁起物として珍重されています。
鳴門海峡のような激しい潮流の中で生活する鯛は、常に強い負荷にさらされています。
この負荷によって骨折し、その修復過程でコブ状の突起物が形成されると考えられてきました。
人見必大(1697)の「本朝食鑑」(島田勇雄訳註、平凡社)の鯛の章でも、
鳴門海峡の真鯛すべてに、骨コブが見られるわけではありません。もし骨折が原因であれば、より高い確率で骨コブが発生するはずです。
骨折の痕跡がないにもかかわらず、鳴門骨が形成されている個体が確認されています。
これらの要因から、骨折説は過去の通説と考えてもいいのではないでしょうか。
鳴門骨の原因については、従来は骨折による修復過程での骨の変形と考えられていましたが、近年では骨腫瘍、特に「良性の骨腫」であるという説が有力視されています。
生物学的には脊椎骨の血管棘が肥厚したものであるとされ、遺伝的要素や環境要因など、他の複数の要因が関与している可能性が考えられます。
鳴門海峡以外の海域や養殖環境、他の魚種からでも鳴門骨が確認されており、これらの事例は骨折説を覆すものと考えられます。
鯛は、その美しい姿や「めでたい」に通じる語呂から、古くから縁起の良い魚とされてきました。
特に、お正月や結婚式などのお祝い事には欠かせない存在です。
鳴門骨を持つ鯛は、その縁起の良さをさらに高める存在と言えるでしょう。
tamiチャンネル様
鯛の「鳴門骨」は、「鯛の九つ道具」の一つとして、古くから縁起物として珍重されてきました。
鳴門骨を持つ鯛は、その骨コブが「困難を乗り越えた証」として、さらに縁起が良いとされています。
激流にもまれながらも、力強く生き抜いた姿は、見る人に勇気を与え、困難を乗り越える力を授けてくれると信じられています。
感謝の気持ちを込めて調理し、その恵みを大切に頂きましょう
「鳴門骨」は、「鯛の九つ道具」と呼ばれる特異な骨や器官の一つであり、古くから縁起物として珍重されています。
江戸のころから「すべてを揃えると、物に不自由なし」や「何不自由なく福禄を得る」の言い伝えがあるそうです。
九つの内、七つは全ての鯛に存在しますが、「鳴門骨」と「鯛之福玉」は限られた個体にのみ存在します。
九つ全て持つ鯛は、レア中のレアです
一般的に「鳴門骨」と呼ばれるのは真鯛に見られるものを指しますが、他の魚種でも同様の骨の肥厚が見られる場合があります。
鳴門骨は、骨腫瘍という観点から見ると、真鯛に限定されるものでなく、今後も新たな魚種から発見される可能性があります。
私も日本海で釣った連子鯛の中に、鳴門骨を持つ個体がいました
「鳴門骨」って聞いたことはありますか?
鳴門海峡の激流で獲れるマダイには、まれに「鳴門骨」と呼ばれる骨のこぶが見られることがあります。
「病気では?」「気持ち悪い?」と疑問に思う人もいますが、実はこの鳴門骨は縁起物として珍重されてきました。
初めて見るとビックリします
鳴門骨とは、主にマダイの脊椎骨の血管棘が肥厚したもので、コブ状の突起物として現れます。
原因については、長らく「激しい潮流による骨折と修復」が通説とされてきました。
しかし、近年の研究では、必ずしも骨折が原因ではないという見解が有力視されています。
鳴門海峡以外の海域や養殖環境、他の魚種からでも鳴門骨が確認されており、これらの事例は骨折説を覆すものと考えられます。
釣り人の間では希少な縁起物として珍重されています
鯛は、その美しい姿や「めでたい」に通じる語呂から、古くから縁起の良い魚とされてきました。
鳴門骨を持つ鯛は、激流に揉まれながらも、力強く生き抜いた姿が「困難を乗り越えた証」として、見る人に勇気を与えてくれます。
希少な「鳴門骨」を持つ鯛は、その縁起の良さをさらに高める存在と言えるでしょう。
鳴門骨は、主にマダイに見られる現象ですが、他の魚種でも同様の骨の肥厚が見られることがあります。
特に、激しい潮流にもまれる環境下で生活する魚種などには、骨格が変化している個体がいるかもしれません。
鳴門骨は、マダイにまれに見られる特徴的な骨のこぶであり、病気ではなく縁起物として扱われてきました。
原因については骨折説や骨腫瘍説が考えられていますが、いずれにせよ、急流を力強く泳ぐ鯛の証ともいえます。
見た目に驚くかもしれませんが、鳴門骨のある鯛はむしろ貴重であり、その価値を知るとさらに釣りや食の楽しみが深まるでしょう。
幸せに願いを込めて、「鯛の九つ道具」をコンプリートしてみませんか。
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